上下関係の話[その5]

天秤
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相手を尊重する

ここまではこちらが「下の立場」の話ですが、

逆の立場ならどうなのでしょう。

勿論「下の立場」の人間に対して、

個人」の領域に土足で踏み込んではならないのはそうですが、

同様に土足で踏みにじろうとする行為に

毅然とした態度を取るべき
です。

当然ながら「労働者」の個人が、

組織を著しく害するならば、厳しく咎めるべきです。

自らの権限の範囲を見誤らなければ、

それを行使し、「労働者」の言動を

「指示を出す人」として是正させるのは当然の責務です。

大切なことは、「労働者は組織の為に対価をもらって指示に従う

指示を出す人間は雇用主から与えられた範囲で

労働者に指示を出す
」と言うことであり、

これを逸脱することは、

個人の領域を踏みにじることに他ならないと私は考えます。

そしてもし、「個人」として接するのであれば、

「上」「下」関係なく、お互いの個人を尊重することが

大切だと私は考えます。

自分に個人があるように、

相手にも自分のものとは全く別の個人がある
のです。

個人間には能力・知識の差はありますが、優劣はありません。

個人間で付き合うのならば、相手の個人をお互いに尊重しあい、

対等な付き合いを心がけるべきだと、私は考えます。

私の場合、家族や友人以外には敬語で話すようにしています。

これは、一種の線引きをして付き合うのは勿論のこと、

誰にでも敬語で接する人は誰も傷つけない

という私の考えからです。

他人と一歩多めに引くことで、

私はあなたの個人を傷つけるつもりはない

私の個人を傷つけさせない
」という意思表示をしています。

極論且つ私の個人的な意見でありますが、

私は会社という「組織」に出会いを求めていません。

賃金さえもらえれば、

業務上必要な情報のやり取りを円滑にできればあとはいりません。

個人の領域をさらすと、

それだけそれを踏み躙る隙を与えてしまうと私は考えます。

友人や家族など、個人の範囲で接触する組織の場合、

より相手の個人を尊重することは重要になってきます。

自分と違う個人を持つ相手を自己と同一化することで、

このような組織ではわだかまりが生まれると私は思います。

つまり自分のものの考え方や価値観と言った「物差し」で

相手を計り、非難するのではなく、

相手には相手の物差しがある、

その物差しでこの人は出来ている


とお互いがお互いの物差しをしまって対等に付き合えば、

組織はよい方向に向かうと私は考えます。

相手の個人を認め、自分の物差しをポケットにしまい、

まっさらな状態で付き合うことが、

「対等な関係」であると私は考えます。

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